2022/4/12
科学の法則で読み解く!遊園地の仕組みと楽しみ方 ~前編~
北海道の長い長い冬がやっと終わり、地面が見え、春の芽吹きを少しずつ感じる季節になってきましたね。ルスツリゾートでは毎年この季節、ゴールデンウィークの遊園地オープンに向けて絶賛準備中!分厚い氷割りにいそしんだり、アトラクションの客車を搬入したり、ピカピカに磨き上げたり。
さてさて、皆さんにも遊園地オープンに向けて心のご準備をしていただきましょう。今回の記事では、より遊園地を深く楽しんでいただくため、「科学の法則」から人気アトラクションを読み解いていこうと思います。実は、ジェットコースターなどの楽しさやスリルは遠心力や重力など、科学の法則が大きく関係しているのです。読めばきっと勉強になること間違いなし!ぜひお子様とも一緒にご覧くださいね。
その1|ループ・ザ・ループで逆さになっても落ちてこないのはなぜ?
ループ・ザ・ループは遊園地の中心にある遊器具で、レールの両端を起点に猛スピードで大きく円を1回転とシンプルな形の直線型コースター。円を描くときは完全に逆さ状態となりますが、なぜ人や客車は落ちてこないのでしょう?これに大きく関係してくるのは「遠心力」。ものが円を描いて動くときに働く、回転の中心から外へ引っ張る力のことです。遠心力は速度が速くなると大きくなる性質を持つため、ルスツで最高速度を誇るループ・ザ・ループではへっちゃらなんですね。水の入ったバケツも速く回すと逆さにしても水が落ちてこないのは同じ原理!
その2|前に乗るのと後ろに乗るのとでは、どちらが怖い?
ジェットコースターでは、座る席によって感じるスリルが変わること、お気づきの方も多いですよね。これを科学的に説明するにあたりキーワードは「G」。地球の中心へ引っ張られる力=重力を1とした時の、力の大きさの単位のことです。例えば2Gだと体重50kgの方の場合、100kg分の重力を感じることとなります。
そして、このGは速度の力が加わると力の作用が大きくなる性質があります。ジェットコースターの場合、下りのコースでは加速するにつれて下に下にとGが大きくなっていき、特に前の席では大きく体が押さえつけられるような力を感じることができます。
逆に前の客車が下りで加速して下に力がかかる分、一番後ろの客車ではその力は弱くなります。コースの山になっている場所では無重力状態 (ゼロG)、もしくは重力とは逆の上向きの力「マイナスG」がかかり、上に引き上げられるような力が働きます。このマイナスGのために後ろの席ではふわっとお尻が浮くようなスリルを感じることができるのです。
その3|立ったのとぶら下がったのでは、身体にかかる力は違う?
ルスツの人気コースターの中には、レールに対して直立して乗る「スタンディングコースター」、宙ぶらりん状態で乗る「ハリケーン」があります。この2つ、乗り方が真反対なため全く違う力の作用がありそうですが、実は身体にかかる力の種類は同じ。どちらも先に出ている「遠心力」そして「重力」を合わせた「合力」を体で感じているのです。ただレールに固定されている部分が違う分、乗り心地は全く違うから面白い。それぞれ頂点ではスタンディングコースターだとカラダが上へ伸び直立するような感覚、ハリケーンだと空投げ出されるような感覚が味わえます。ぜひ乗り比べてみて、そのスリルの差を感じてみてくださいね!
続きは後編で!
いつも楽しんでいるコースターも、たまに違う角度から見てみると新しい発見がありますね!前後の車両を乗り比べてみたり、力のかかるポイントを探してみたり、ぜひみんなで試してみてください。
続きは後編で!まだまだ科学の力で遊園地を読み解いてみましょう!