2015/7/14

[17回] 短期集中ダイエット&長期安定ダイエットのポイント


永遠のテーマであるダイエット。とくに体のシルエットが目立つ春から夏場は関心度がより高いのではないでしょうか。そこで今回のコラムでは、今からでも間に合う医学的根拠に基づく短期集中ダイエット、そして、これからの長い人生のための長期安定ダイエットのポイントについてお話しいたします。

① 短期的に現状より太らないために (体脂肪量増加の回避のために)

1. カロリー制限 : 消費カロリー ≧ 摂取カロリーであればカロリー計算上は体脂肪量は増えることはない。
2. 糖質制限 : 使われないと中性脂肪に変換されて体脂肪として貯蓄されるため制限が必要。但し、長期にわたって過度に制限することのリスクの可能性を考慮する必要がある (死亡リスクが高まる可能性、インスリンの効きが弱くなりメタボになる可能性、造血幹細胞減少など)。
3. 脂質制限 : 使われないとそのまま体脂肪として貯蓄されるため制限が必要。但し、糖質についてはケトン体がその代わりを担ってくれるが、脂質については代わるものがないため、制限のし過ぎは危険 (細胞膜の主成分は脂肪であり、脳の半分は脂肪)。植物性のアブラだけでなく、動物性のアブラも必要。
4. お酒類の制限 : 醸造酒 (ビール、日本酒、ワインなど) に含まれる糖分の摂取を抑える。蒸留酒(ウイスキー、焼酎など)は糖分が含まれないため問題ないが、つまみのカロリーに注意する必要がある。アルコール分は体内ではほぼ熱に変換されるため太る原因にはならないが (エンプティ―カロリー)、その分解にビタミンが大量に使われるため、代謝の低下を来すことから適量以上は好ましくない。
5. 間食の制限 : 間食による余計なカロリーが増えないようにする。
6. 野菜や海藻、キノコ類からまず先に口にする : これらの中に多く含まれる食物繊維の働きで血糖の上昇が抑えられる。
7. 朝食は抜かない : 朝食を抜くと昼食、夕食時の血糖が余計に上がりやすくなるので朝食は少量でも摂る。1日2食では代謝に必要な栄養素 (ビタミン、ミネラルなど) を必要十分量確保できないことも問題。
8. 食後5分したら身体を動かす : 上昇してきつつある血糖を使い切って体脂肪への変換量を抑える。

② 短期的に現状より痩せるために (体脂肪量の減少ために)

1. より強く厳しい上記の実施。
2. 有酸素運動 (ウォーキング、ジョギング、テニス、水泳などの酸素を摂り入れながらの運動) : シッカリやればやるほど効果的 (時間、強度)。

③ より効果を出すための補足法

1. 十分量のビタミンとミネラルで代謝アップ (サプリも考慮)。
2. 筋肉を付けて太りにくいからだを作る (筋肉はカロリーの大食漢!)。
3. 可能な限り加工食品を回避し、余計なものを身体に入れない。
4. からだを温めて代謝を高める (冷たいものの摂り過ぎに注意)。
5. よく寝て成長ホルモン分泌を高める (筋肉づくりや脂肪の分解を促進)。
6. 自然のリズムに沿った規則正しい生活で自律神経を整える。
7. ストレスの回避・解消で余計な脂肪貯めこみを防ぐ。

まとめ

短期集中ダイエット : ① ② ③ の同時実施
長期安定ダイエット : ① ② は適度に緩和し、③は継続
最初から長期安定ダイエットで始めてもいいし、短期集中ダイエットから入って長期安定ダイエットにつなげるのもいいでしょう。